ガーナ政府、電力網の修復に5億2,600万ドルを投資へ

(ガーナ)

アクラ発

2022年02月10日

ガーナ政府は、全国の送電網の修復プロジェクトに、2022年に5億2,600万ドルを投資し、今後、継続的に送電線の再建に取り組んでいく計画を発表した。ガーナ送電公社(GRIDCo)は、同国では古い送電網が原因の停電が相次いでおり、修復には10億ドル以上の費用がかかり、4年間で大幅な投資が必要だとしている。

古い送電網は、ボルタ・リバー・オーソリティ(VRA)によって60年前に建設されたもので、現在もそのサービスに依存している。GRIDCoが2008年に運用を引継いだ際の電力需要は1,432メガワット(MW)だったが、現在は3,346MWと倍増している。

2022年に投資される5億2,600万ドルは、シーメンス(Siemens)による鉱山への送電線の改修プロジェクトのほか、西回廊送電線改修プロジェクトに充てられる。また、古い送電線では、降雨や暴風によって破損が生じ、停電が引き起こされる可能性があることから、GRIDCoは南部から北部までの送電線の一部を双束導体に置き換える作業を進めている。

GRIDCoのCEO(最高経営責任者)エベネザー・エシエニ氏は、2025年までに電力供給を改善するためには、全国の送電線を大幅に再建するための戦略的かつ段階的なアプローチが必要で、5億2,600万ドル以上の投資が年単位で必要になるとしている。また、2030年までに安価かつ環境に配慮した信頼性の高い電力供給を求める、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の第7目標を達成するために、時間との戦いになっているとした。

(関根広亮)

(ガーナ)

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