ドイツ機械連盟、対ロシア制裁を支持

(ドイツ、ロシア、ウクライナ)

デュッセルドルフ発

2022年02月25日

ロシアによるウクライナへの軍事行動を受けて、ドイツの主要産業団体であるドイツ機械連盟(VDMA)は2月24日、カール・ホイスゲン会長の声明を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。この中で「ロシアは過去に欧州の国境不可侵と、武力行使を行わないことを条約や国際法に基づいて約束していた。われわれは今回の国際法違反行為を最も強い言葉で非難する」とし、「VDMAはロシアに対して厳しい制裁を加える決定を支持する」と表明した。

EU統計局(ユーロスタット)によると、ロシアはドイツにとって4位の機械輸出相手国(添付資料表参照)で、国内機械産業にとっては重要な市場だ。機械の対ロシア輸出総額は2012年に97億3,100万ユーロまで増加し、当時はドイツにとってロシアは米国、中国に次ぐ3位の輸出相手国だった。しかし、ロシアのクリミア併合に係るEUの制裁が開始された2014年ごろから輸出額は徐々に減少していた。2021年12月に在ロシアドイツ商工会議所が発表した会員企業86社(機械産業以外も含む)へのアンケート調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、ビジネス上の阻害要因(複数の選択肢から5つ選択)について、「ルーブルの為替レート」「経済制裁」を選択した企業がそれぞれ約4割となり、最も多くの企業が阻害要因として挙げた。

ホイスゲン会長は上記声明の中で「(ロシアに対する)制裁は、機械・プラントエンジニアリング業界にも影響を与えるが、その程度は現時点では推定できない」と述べた。

ドイツの輸出管理を所管する連邦輸出管理庁(BAFA)はロシア・ウクライナ向け輸出管理に関する特設ページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ドイツ語のみ)を開設するとともに、問い合わせ専用窓口(電話)を公開している。

(木場亮)

(ドイツ、ロシア、ウクライナ)

ビジネス短信 dcb1f23744b209a3