文大統領、ウクライナ情勢による韓国経済への影響を懸念

(韓国、ウクライナ、ロシア)

ソウル発

2022年02月25日

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2月22日に開催された2022年度国家安全保障会議と対外経済安保戦略会議の合同会議で、緊迫するウクライナ情勢に関し、以下のとおり述べた(一部抜粋)。

  1. ウクライナの主権と領土保全は尊重されなければならない。また、対話を通じた平和的解決方法を積極的に模索しなければならない。ウクライナ情勢が国際社会の期待と異なり武力衝突に発展することは決して望ましくない。欧州はもちろん全世界の政治・経済に大きな波紋を広げることになるだろう。
  2. これまで韓国政府は、ウクライナ情勢悪化の初期から状況を注視し、さまざまなシナリオに合わせて国民の保護と経済への影響を点検してきた。事態の急変に伴い、今後は迅速かつ積極的かつ具体的な対応態勢を備えなければならない。ウクライナ在住の韓国国民の保護と撤収に万全を期し、関連国とも緊密に協力する。
  3. ウクライナ情勢が韓国経済に及ぼす影響も、綿密に点検しなければならない。韓国とウクライナは貿易など経済関係の規模は大きくはないが、事態が長期化し、米国などの西側諸国がロシアに対して強力な制裁措置を取れば、韓国経済にも大きな影響を及ぼす恐れがある。
  4. エネルギーや原材料などのサプライチェーンへの支障、世界金融市場の不確実性などが韓国経済全般に影響を及ぼしかねない。韓国経済が予期せぬ被害を受けないよう、あらかじめさまざまな可能性に対する対応策を積極的に講じる。

また、産業通商資源部は2月24日、ロシアとウクライナに進出する韓国企業と中小・中堅輸出企業支援のため、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)と韓国貿易協会を中心に緊急連絡網を構築し、企業の相談などをリアルタイムで受け付けることとした(注)。同日時点で現地進出企業や輸出企業への影響は限定的ではあるが、事業の継続や、事態が悪化・長期化した際の物流、取引上の障害、現地での経済活動の制限などが懸念されることから、ビジネス上の問題に関連した情報を引き続きモニタリングする。

(注)在ロシア韓国系企業120社余りと緊急連絡体制を構築した。また、在ウクライナ韓国系企業13社については、合計43人の韓国人駐在員の国外退避を完了した。

(当間正明)

(韓国、ウクライナ、ロシア)

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