山東省の2021年のGRP、8兆元超えの前年比8.3%増

(中国)

青島発

2022年02月22日

中国・山東省政府の1月19日の発表によると、同省の2021年の域内総生産(GRP)は前年比8.3%増の8兆3,095億9,000万元(約149兆5,726億円、1元=約18円)となった(添付資料表参照)。成長率を2年平均でみると、5.9%で(注1)、中国の省・直轄市・自治区のGRPのうち、広東省、江蘇省に次ぐ3位だった。

産業別では、第一次産業が前年比7.5%増の6,029億300万元、第二次産業が7.2%増の3兆3,187億1,600万元、第三次産業は9.2%増の4兆3,879億7,100万元だった。第二次産業の一定規模以上の企業(注2)の工業生産付加価値額は9.6%増、うち、ハイテク製造業は18.5%増に上った。第三次産業については、1~11月の一定規模以上のサービス業企業の営業収入は26.3%増の1兆323億8,000万元、うち、ECサービスや科学技術成果実用化サービス、研究開発・設計サービス、専門技術サービスをはじめとしたハイテクサービス業の営業収入は20.7%増と顕著に伸びた。

社会消費品小売総額は前年比15.3%増の3兆3,714億5,000万元。うち、スポーツ・娯楽用品類、通信機器類、新エネルギー自動車の小売額はそれぞれ61.5%増、54.3%増、92.0%増と大幅に増加した。 インターネット小売額は17.8%増の5,409億1,000万元で、ライブコマース、社区EC(注3)などの新しい消費モデルも消費分野の成長に寄与した。

貿易総額は前年比32.4%増の2兆9,304億1,000万元。うち、輸出額は34.8%増の1兆7,582億7,000万元、輸入額は29.0%増の1兆1,721億4,000万元だった。貿易総額の上位6カ国・地域はASEAN、米国、EU、韓国、日本、ブラジルの順だった。韓国、日本との貿易総額はそれぞれ29.7%増(2,695億5,000万元)、16.5%増(1,821億5,000万元)となった。また、中国と地域的な包括的経済連携(RCEP)協定締結国との貿易額は前年比32.9%増の1兆300億元だった。

(注1)国家統計局の定義によると、2年平均伸び率とは、2019年の同期を比較対象として幾何平均の方法で算出した伸び率としている。

(注2)その年の売上高が2,000万元以上の工業企業。

(注3)Wechatや専用アプリなどを活用して、住宅団地など地域単位でネット上で団体購入を行う取り組み、共同購入サービス。

(董玥涵)

(中国)

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