新型コロナ対策で運用開始の遅れがみられる入国時の抗原検査

(バングラデシュ)

ダッカ発

2022年02月02日

バングラデシュ政府は1月13日以降、入国者に対し、新型コロナウイルスのワクチン接種証明書の提示に加え、抗原検査を実施する措置を発表(2022年1月12日記事参照)したものの、実際の運用状況は2月2日時点では異なるようだ。

現地報道によると、シャージャラル国際空港(ダッカ空港)とチョットグラムのシャーアマーナト国際空港では、入国者への抗原検査は行われていない。その一方で、一部の中東諸国や英国との間に直行便が就航しているシレットのオスマニ国際空港では、欧州諸国の一部の入国者から無作為に20~30人を抽出して抗原検査を行っているもようだ。保健省傘下の保健サービス総局(DGHS)によると、入国者(1日当たり約1万人)に対して抗原検査を行うための場所や人員、設備が不足しているという(「ダッカトリビューン」紙)。ダッカ空港では、アラブ首長国連邦(UAE)への渡航者(1日約2,500人)に出国前PCR検査を行う必要があり、その対応に追われているとも報じられている(「プロトムアロー」紙)。

1月25日に入国した日系企業関係者によると、「ダッカ空港では従来どおり、PCR陰性証明書の提示のみで、ワクチン接種証明書の掲示は求められず、到着時の抗原検査もなかったため、短時間の入国手続きで済んだ」と話す。また、ジェトロが航空局の新型コロナ専用ヘルプデスクに確認したところ、抗原検査はいまだ実施されていない(2月1日時点)。同ヘルプデスク(直通電話:+880-2-8901844)は外国人からの問い合わせにも対応しており、24時間受付可能とされている。

(八百板翼、山田和則、安藤裕二)

(バングラデシュ)

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