世界銀行、2022年の実質GDP成長率を4.5%と予測

(カンボジア)

アジア大洋州課

2022年02月01日

世界銀行は1月11日発表の「世界経済見通し(GEP)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」の中で、2022年のカンボジアの実質GDP成長率を前年比4.5%と予測。一方で、新型コロナウイルス感染再拡大のリスクや、観光業、建設業、不動産業などのサービス分野での回復の遅れにより、前回発表(2021年6月)から予測値を0.7ポイント引き下げた。また、2023年については5.5%と予測し、前回発表から0.5ポイント引き下げた。なお、2021年の成長率(推定)も2.2%と、1.8ポイント引き下げた。

他方、世界銀行は、2021年12月9日に発行したカンボジア経済レポート「Living with Covid-19」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて、衣料品、旅行用品、靴、自転車などの製造業や農業といった主力産業が、今後の景気回復を下支えし、新型コロナ禍の移動制限などの各種規制の緩和とともに、経済が回復すると予想している。

一方で、同レポートでも、世界的な需要停滞による輸出志向型産業の落ち込みや、観光業の想定外の回復の遅れの可能性について触れている。その上で、早急な景気回復のためには、「新型コロナ禍」のニューノーマル(新常態)に関する明確なルール策定、観光業の回復を支援するための財政措置、2021年10月に施行された新投資法(2021年10月21日記事参照)の着実な実施による投資促進などを提案している。

なお、カンボジア国立銀行(NBC)も「2021年のマクロ経済および銀行セクターの発展と2022年の見通し(2021年12月31日公示外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」の中で、2022年の実質GDP成長率は、農産物需要に応え、5%以上になると予測している。

(寺島かほる)

(カンボジア)

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