トレンドマイクロがサウジアラビア現地投資の合意を発表

(サウジアラビア、中東)

リヤド発

2022年02月16日

トレンドマイクロ中東・アフリカ支社は、2月7日に公式ツイッターで、サウジアラビア通信情報技術省とサイバーセキュリティー・プログラミング・ドローン連盟(SAFCSP)の後援により開催された大規模テックイベント「LEAP」(会期:2月1~3日)において、通信情報技術省との間でクラウド・サイバーセキュリティー対策の現地投資に係る合意に至ったと発表した。同合意には、トレンドマイクロがリヤドに中東・北アフリカ(MENA)地域の地域統括拠点(RHQ)を開設することや、今後5年でサウジアラビアに2億リヤル(約60億円、1リヤル=約30円)の投資を行う予定とする内容が含まれている(添付資料表参照)。

同社はツイートにおいて、イノベーションとサイバーセキュリティー分野でのサウジアラビアの取り組みに触れ、同国のデジタル分野でのさらなる発展を支えたいとする意気込みを示した。同ツイートとともに掲載された合意内容によれば、合意にはクラウドコンピューティング、ハイブリッドクラウドソリューション、エンドポイント(注)などの保護といったサイバーセキュリティー分野における協力の活性化と、デジタル分野におけるサウジアラビアの地位のさらなる向上を目的としている。また、通信情報技術省も同様に、政府機関の意思決定者や通信・情報技術システム関連機関に対して、トレンドマイクロが提供するソリューションとサービスの利用を促すなどして、サウジアラビアにおける同社のソリューション提供の拡大を支援するとしている。

ナワーフ・アル・ホシャン通信情報技術省副大臣は「本合意は、サウジアラビアのデジタル化を進める上で非常に重要なものだ。国のデジタル分野の能力の構築と、国内のIT専門家が国家のセキュリティー体制のデジタル強化を進める上での貢献を踏まえれば、ビジョン2030の目標達成に向けた国の前進を加速させ、あらゆる段階において生じ得る課題に適用し、克服する準備につながる」と述べた(「サウジ・ガゼット」2月5日)。

(注)エンドポイントとは、ネットワークに接続されている末端の機器(パソコン、サーバーなど)や、スマートフォンやタブレットなどの端末機器を指す。エンドポイントの保護とは、機器自体やそれに保存している情報をサイバー攻撃から守るためのセキュリティー対策のこと。

(比嘉千亜紀)

(サウジアラビア、中東)

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