2021年の海外からのドバイ来訪者数は前年比32.1%増

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2022年02月15日

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ経済観光局(DET)は1月25日、2021年の海外からドバイへの宿泊を伴う来訪者数が728万人だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2020年の551万人から32.1%増となった。一方で、新型コロナウイルス感染拡大以前の2019年に記録した1,670万人と比べると56.4%減となり、完全な回復には遠く及ばない水準となった。

ドバイ万博の開幕とともに大幅増

月ごとの来訪者数をみると、8月の38万人から9月に62万人、10月には103万人と、9月以降に大幅な増加がみられた(添付資料図参照)。例年、快適な気候でピークシーズンとなる時期とはいえ、この増加幅から、10月1日に開幕したドバイ国際博覧会(万博)の集客効果が明らかだったとみられる。デルタ株の感染が落ち着き、オミクロン株が検出されるまでの期間と重なったことも幸いした。

ドバイ首長国でも、UAE全体としても、海外からの来訪者を増やすための取り組みを打ち出している。UAEは2021年3月、UAEに観光目的で訪れる旅行者に対して、数次の入国ビザが与えられる5年間有効の「マルチ観光ビザ」の制度導入を発表、既に発給が開始されている。見本市やカンファレンスも積極的に誘致し、リアル開催を進め、海外からの来訪の原動力としている。来訪者の足となるエミレーツ航空の就航都市数は2月7日時点で120都市となっており、新型コロナウイルス感染拡大前の90%近くまで戻ってきている。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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