中国で冬季オリンピック出場選手の名前を第三者が商標登録

(中国)

北京発

2022年02月16日

北京冬季オリンピックのフリースタイルスキー女子ビッグエアで金メダルを獲得した谷愛凌(アイリーン・グー)選手の名前が第三者により中国で商標登録されていることが分かり、中国国家知識産権局は2月14日、この商標を無効とする通知を出した。

谷選手の公式SNSによると、谷選手は2003年に米国で生まれ、父親が米国人、母親は北京市出身。中国語も堪能なことに加え、スポーツ選手として優れた成績を上げながらファッションモデルとして活躍していること、米国の名門大学に合格したことなどから、中国で絶大な人気を博している。

国家知識産権局のウェブサイトで検索したところ(2月11日)、29件の「谷愛凌」という商標出願があり、うち吉林省の個人が2019年6月に出願した11件が商標登録されていた(注)。また、谷選手の英語名の一部「EILEEN GU」についても7件の出願があり、うち河北省の企業が2019年6月に出願した1件が商標登録されていた。

中国では正当な権利を有さない第三者による商標出願・登録(冒認商標)が多発している。2021年の東京夏季オリンピックの際も金メダルを獲得した中国選手の名前を第三者が大量に出願し、国家知識産権局が全ての申請を拒絶する通知を出すまでになっている

雲南凌雲弁護士事務所知識産権センターの董建国主任は「出願当時は谷選手は今ほど有名ではなかったため、商標審査官が知らずに登録してしまったことは理解できる。しかし、今後は登録申請があっても、申請は受理されないだろう」と述べている「雲南網」2月9日)。

2022年1月に公布された「国家知識産権局知的財産権信用管理規定」(国知発保字〔2022〕8号)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、信用失墜行為として「悪意による商標登録申請」を規定しており、該当する場合は、各種審査の厳格化や重点的な監督・管理対象とするなどの措置が取られる。

(注)商標権は商標の使用対象となる商品・役務ごとに、国際的な分類に基づいて申請・登録される。

(河野円洋)

(中国)

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