2022年1月の米国向け海上コンテナは前年同月比7.5%増、対中依存が拡大傾向

(米国、中国、日本)

米州課

2022年02月25日

米国調査会社デカルト・データマインは2月14日、米国向け海上コンテナの輸送量に係る2022年1月分データを更新した。1月の米国向け海上コンテナの重量は前年同月比7.5%増の5,424万メトリックトン(以下トン)で、総数は3.8%増の132万個だった(添付資料表1参照)。

アジアの国・地域別で海上コンテナの重量をみると、中国、韓国、ベトナム、インド、日本の順となった。中国を出港地とする海上コンテナの重量は27.8%増で、中国が米国向け海上コンテナに占める割合は、前年同月の12.1%から14.4%に拡大した。他方、ベトナムからの海上輸送量は、重量(20.6%減)、コンテナ数(2.9%減)ともに減少し、韓国およびインドに関しては、重量は減少したが、コンテナ数は増加した。日本については、重量が3.1%増加したが、コンテナ数は4.1%減少した。これらのデータから、少なくとも海上コンテナに限っていえば、貿易面における米国の対中依存は新型コロナ禍でも継続しており、むしろその傾向は強くなっているようにみえる。

中国からの海上コンテナについて重量を基準に内訳をHS分類でみると(添付資料表2参照)、電気機器(HS85類)が前年同月比83.8%増の95万777トン、一般機械(HS84類)が89.5%増の84万1,725トンとなり、特に顕著な伸びがみられた。

日本からの海上コンテナについては、鉱物性燃料など(HS27類)が前年同月比3.4倍の6万2,797トン、鉄鋼製品(HS73類)が3.0倍の4万4,673トンと大幅に拡大した。他方、一般機械(HS84類)は52.8%減の10万851トン、プラスチック(HS39類)は34.4%減の2万4,207トンと落ち込んだ。自動車や鉄鋼などの製品が日本の海上コンテナを通じた対米輸出の上位を占める、従来の構図は変わっていない。

(片岡一生)

(米国、中国、日本)

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