日本貿易保険、エチオピア向け保険の引き受け再開を決定

(エチオピア、日本)

アディスアベバ発

2022年02月22日

日本貿易保険(NEXI)が2月21日付で、エチオピア向けの引き受け方針を改定した。NEXIが提供する保険は、日本企業が行う海外取引(輸出・投資・融資)の輸出不能や回収不能などの、いわゆる非常危険や信用危険を補てんする。しかし、エチオピア北部ティグライ州に端を発する紛争への懸念から、2021年11月30日付の改定で全種類の保険引き受けを停止していた。その後、情勢が落ち着くに従って2022年1月11日には、日本の外務省が安全情報を一部引き下げ、エチオピア政府も2月15日付で国家非常事態宣言を前倒しで解除し(2022年2月17日記事参照)、日本企業からは、NEXIの保険引き受けを切望する声が挙がっていた。ある日本企業は今回の改定に「ビジネスを再開する上で保険引き受け再開を待っていたところだ。さっそく関係部門に周知したい」と今回の改定を歓迎した。

NEXIの引き受け方針の改定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによって、従来から引き受けを停止している限度額設定型貿易保険を除き、2月22日以降に順次、各種保険の引き受けが再開される。貿易一般保険と貿易代金貸付保険の個別保険では、NEXIの事前の内諾が必要となる。内諾を要するのは、エチオピアの場合、輸出契約等/貸付契約が1億円、またはユーザンス(猶予期間)が6カ月を超える案件となっている。

(関隆夫)

(エチオピア、日本)

ビジネス短信 1d6bf1c320f8fcf4