たばこ、ピスコ酒、アルコール飲料の選択消費税(ISC)改定

(ペルー)

リマ発

2022年02月02日

ペルー経済財政省(MEF)は1月30日、たばこやピスコ酒、アルコール20度以上の酒類の選択消費税(ISC)を新たに改定する省令第021-2022-EF/15号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。ISCはアルコール飲料やたばこ、砂糖入り飲料、燃料、自動車など、健康上や社会的、環境的な影響を及ぼす品目にそれぞれ異なる税率を課す間接税で、例年は1月に国家統計情報庁(INEI)が発表する消費者物価指数(CPI)の上昇率が1.0%以上の場合に改定を行っている。

今回の改定では、健康上の観点から「たばこ(関税番号2402.20.10.00、2402.20.20.00)」の税率を現行の1本当たり0.35ソル(約10円、1ソル=約29.8円)から0.36ソル、「アルコール20度以上の酒類(2204.10.00.00、2204.29.90.00、2205.10.00.00、2205.90.00.00、2206.00.00.00、2208.20.22.00、2208.70.90.00、2208.90.20.00、2208.90.90.00)」を1リットル当たり現行の3.55ソルから3.63ソル、ブドウから作る蒸留酒の「ピスコ(2208.20.21.00)」を1リットル当たり現行の2.22ソルから2.27ソルにそれぞれ値上げした(添付資料表参照)。

個人経営の食料雑貨店ボデガの業界団体のボデガ店主協会(ABP)のアンドレス・チョイ会長は、同協会の会員企業は全てがフォーマル企業のため、ISC値上げに従った正規品での取引を行っているが、値上げとともに非正規品の需要も拡大傾向にあり、これらのインフォーマルビジネスが全く取り締まりを受けない不平等な実情をMEFや議会の経済財政委員会に訴えているという。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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