ラオス地場企業、自動車燃料配送サービスを開始

(ラオス)

ビエンチャン発

2022年02月16日

ラオスで石油の輸入販売を行うエヌ・ティー・ピーは2月9日、オンラインによる、ガソリンなどの自動車用燃料の注文受け付けと、配送サービスを開始した(注)。顧客は、「NTP Petrols」と呼ばれる専用アプリで注文が可能。配送料は無料で、顧客は同アプリを使用し、配送先、燃料の種類、量、金額などを入力すれば、専用タンク車が直接配送する。本サービスにより、顧客は外出せずに燃料の購入が可能となり、時間や費用も節約できる(「ビエンチャンタイムス」2月9日)。

ジェトロが実際に本サービスを利用したところ(2月10日時点)、注文から約15分で、専用タンク車が指定場所に到着、スムーズに給油を完了した。また、同社にヒアリングしたところ、同社はまず、14台の専用タンク車を導入し、ビエンチャン首都圏から本サービスを開始している。1台の専用タンク車には2,000リットルのガソリンと、1,000リットルの軽油を積載可能。専用タンク車は、都内各地に配備されており、顧客から注文が入り次第、配送を行っている。現在、配送は自動車燃料に限定しており、最低10万キープ(約1,000円、1キープ=約0.010円)以上の購入が必要だ。本サービスに対する顧客の評価は高く、今後は他県への拡大も検討しているという。

なお、ラオスの2021年の石油総輸入量は10億6,900万リットルで、金額では5億7,600万ドルに相当する。現在、国内の13社に対して輸入ライセンスが与えられており、エヌ・ティー・ピーもその1社となる(「パサソン」1月6日)

写真 「NTP Petrols」アプリの画面(ジェトロ撮影)

「NTP Petrols」アプリの画面(ジェトロ撮影)

写真 専用タンク車の様子(ジェトロ撮影)

専用タンク車の様子(ジェトロ撮影)

(注)エヌ・ティー・ピー(NTP Public Company)は、2017年に設立されたラオス企業。ラオスでは、燃料の小売価格は、都県ごとに公定で定められている。2月11日時点で、首都ビエンチャンにおける公定価格は、1リットル当たり、ガソリンが1万4,280キープ、軽油1万2,520キープ。同社は、配送料無料で、当該公定価格で販売。

(山田健一郎)

(ラオス)

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