新型コロナ感染者の隔離期間を7日間に短縮

(スリランカ)

コロンボ発

2022年02月15日

スリランカ保健省は1月27日、新型コロナ患者の隔離解除の条件を緩和する改定ガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。

新しいガイドラインによると、新型コロナウイルス感染症患者が入院している場合、患者が軽度/中度の症状から回復し、解熱剤なしで48時間発熱がないという条件を満たす場合、陽性発覚から数えて7日後に、隔離から解放、退院できるとした。また、退院時にあらためて感染有無を確認する検査は不要となった。患者が在宅治療している場合にも、入院患者と同様の条件下で隔離解除となる。

これまで、新型コロナウイルス感染症患者の隔離解除(特定の症状から回復していることが前提)は、陽性発覚の日から14日後とされていたため、隔離日数が半減されたことになる。1日当たりの新型コロナウイルス感染者数は、年初の300人台から、2月には1,000人台半ばと増加傾向にある中での隔離措置緩和となる。

この改正ガイドラインでは、濃厚接触者の措置も変更された。濃厚接触者がワクチン接種完了者(注)の場合、特定の症状がなければ隔離は不要で、通常どおり出勤も続けられる。症状が出た場合には、検査による感染確認が必要となる。仮に、濃厚接触者の陽性が判明した場合、上述の入院患者や在宅治療者と同様の条件で7日後に隔離解除となる。

数百人から数千人規模の工場従業員を抱える進出日系製造業によると、2月に入り、従業員の間で感染者が増加しているという。企業によっては、感染者増加にともない従業員の出勤率が8割程度に低下している。この状況が長引くと納期への影響が懸念されるとした。一方で、上述の改定ガイドラインにともない、新たな感染者は隔離1週間後に職場復帰が可能となったため、新たな感染者と復帰者が慌ただしく入れ替わる状況があるという。

(注)ワクチン接種完了者の定義は次のとおり:20歳以上の場合、(1)2回のワクチン接種を終えてから経過期間が3カ月未満のもの、(2)2回のワクチン接種を終えてから3カ月以上たっている場合は、3回目のブースター接種も完了しているもの、(3)2回のワクチン接種を終えた後に新型コロナに感染した場合、(2)の条件を満たし感染から1カ月経過しているもの。

(糸長真知、ラクナー・ワーサラゲ)

(スリランカ)

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