BMW、中国合弁企業への出資比率を75%へ引き上げ

(中国)

北京発

2022年02月21日

BMWグループは2月11日、中国の華晨汽車集団との中国での合弁会社である華晨宝馬汽車(2003年設立)について、出資比率を50%から75%へ引き上げたと発表した。また、合弁契約期間を2040年まで延長した。発表によれば、これらの内容は2018年に両社により合意されていたが、同日付で政府からの許可を受けて有効になったとしている。

なお、華晨汽車集団は2020年11月に会社更生手続きに入ったと報じられている(「新華網」2020年11月20日)。しかし、2020年上半期の決算資料(注)によると、同集団の持ち分に応じた華晨宝馬汽車の利益額は前年同期比23.4%増の43億8,330万元(約788億9,940万円、1元=約18円)と黒字を維持していた。

華晨宝馬汽車は、遼寧省瀋陽市大東区と鉄西区に工場を持つ。現在、大東工場の拡張を進めるとともに、鉄西区には新たな工場を建設しており、将来的には両工場合計で年間65万台の生産を目指す。生産能力の拡大後、既存の車種に加えて、電気自動車も生産する予定となっている。

中国は外資による自動車分野への投資規制緩和を進めており(2022年1月5日記事参照)、フォルクスワーゲン、アウディなどが過半数の持ち分を取得するなど投資を拡大している。

(注)これ以降の決算資料は発表されていない。

(河野円洋)

(中国)

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