ブースター接種までの間隔を短縮、一部の人はワクチン完了ステータスの条件に

(マレーシア)

クアラルンプール発

2022年01月07日

マレーシア保健省は12月28日、新型コロナウイルスのオミクロン型変異株の感染拡大防止の措置として、2回目のワクチン接種からブースター接種(追加接種)までの間隔を短縮することを発表した(保健省フェイスブック外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。政府は2021年10月からブースター接種を開始しており、1月4日時点で680万人超が接種を完了した。従来、ブースター接種のタイミングは、シノバック製ワクチンならば2回目のワクチン接種完了から90日後以降、ファイザーとアストラゼネカは180日後以降としていたが、これらを全て3カ月(ジョンソン・エンド・ジョンソンのみ2カ月)に短縮する。なお、ブースター接種に使用するワクチンは原則としてファイザー製。

マレーシアでは、18歳以上がブースター接種を受けることが可能で、特に基礎疾患を持つ人や長期療養施設の入居者・職員は接種を強く推奨される。そのほかの成人については、50歳以上、40歳以上、18歳以上と年齢に応じて段階的に展開される。対象者には、政府の新型コロナウイルス対策アプリ「MySejahtera」(マイセジャテラ)を通じて予約日時や会場情報が通知される。

ただし、通知がなくとも、保健省所管の非営利企業プロテクトヘルス・コーポレーションに登録された医療機関・クリニックの待機リスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで順番待ちを申請することができる。事前登録をしておけば、キャンセルが生じた場合にその枠で接種が可能となる。ただし、医療機関やクリニックの外に設置された大規模接種会場で一時的に混雑が生じたことなどから、予約なしのウォークイン接種は不可とされた(「スター」1月4日)。

60歳以上の高齢者やシノバック製ワクチン接種を2回接種した者については、今後「ワクチン接種完了」のステータスを維持するために、2月中にブースター接種を受ける必要がある。ブースター接種を受けない場合、マイセジャテラ上のワクチン接種ステータスが「未完了」となり、施設や飲食店に入店できないなどの日常生活に支障が出る可能性もある。

(吾郷伊都子)

(マレーシア)

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