米英などからの航空機乗り入れ禁止、夜間の店舗内飲食も
(香港)
香港発
2022年01月06日
香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は1月5日、米国、英国などからの航空機乗り入れ禁止や、飲食店における午後6時以降の店内飲食禁止を含む防疫強化措置を発表した。域内で新型コロナウイルスのオミクロン型変異株が広がりつつあるほか、3カ月ぶりに感染経路不明の事例が確認されたことなどを受け、第5波(注)感染拡大を抑制するため、市民の行動制限を強化する。
各措置の内容は以下のとおり。
(1)入境関連
- 8カ国(オーストラリア、カナダ、フランス、インド、パキスタン、フィリピン、英国、米国)からの民間旅客機の乗り入れを禁止。トランジットも不可。
- 当該国に2時間以上滞在した者の入境を禁止。
- 期間は1月8~21日の14日間。
(2)飲食店、その他施設関連など
- 飲食店については、午後6時から翌日午前4時59分まで店舗内での飲食を禁止。1テーブル当たりの着席人数は、各飲食店の新型コロナウイルス感染対策状況に応じ、2~6人に制限。
- バー、カラオケ、ネイルサロンなどの美容関連施設、スポーツ施設、テーマパーク、映画館、公共図書館などは営業停止。
- 大型イベント(コンサートなど)は開催禁止。
- 期間は1月7~20日までの14日間。
キャリー・ラム長官は、第5波感染爆発は起こっていないものの、一触即発の状況にあると述べたが、香港政府新型コロナウイルス専門家顧問団のメンバーで香港大学微生物学科の袁国勇教授は1月5日の民放ラジオ局、商業電台の番組で、オミクロン株の域内感染拡大や感染源不明事例の発生などから判断すると、既に第5波は始まっているとコメントした。
(注)香港では一般的に、2020年1月の新型コロナウイルス感染拡大開始を第1波、同年3月中旬以降の輸入症例拡大を第2波、同年7月中旬以降と11月下旬以降の域内感染拡大をそれぞれ第3波、第4波と呼んでいる。
(渕田裕介)
(香港)
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