スタートアップ法案、連邦評議会で承認

(ナイジェリア)

ラゴス発

2022年01月06日

ナイジェリアのスタートアップ法案(NSB)が12月15日に連邦評議会で承認された。法制化に向けて、大統領府はこの法案を国民議会に提出し、審議される。

NSBは、ナイジェリアのスタートアップが活躍するための環境を整えることや、スタートアップが継続的に規制当局に関与できるプラットフォームを提供することを目的に、大統領府と通信デジタル経済省、ナイジェリア輸出促進協議会、その他の政府機関が緊密に連携し、ベンチャーキャピタルのFuture AfricaやVentures Platformを含む300近くののボランティアや民間企業が参加して作成した。

NSBでは国内の起業家に対して、減税措置や官民連携による資金調達の機会を提供するなどの優遇措置を講じるほか、データ保護や知的財産権も規定している。また、ナイジェリアのスタートアップコミュニティーに対して、国内外の投資家を誘致するためのインセンティブも用意する予定だ。インフラ面では、テック・パーク、ローカルデータ施設への補助金、ブロードバンド接続の改善、オープンソースデータの提供などを予定している。

アフリカでは、チュニジア、セネガル、ケニアがスタートアップ法案を成立させ、南アフリカ共和国も法案成立を目指している。ナイジェリアにはアフリカ域内で最も多くのスタートアップが存在し、調査会社ブライターブリッジによると、1月6日時点で1,243社と推定されている。NSB関係者によると、複数のユニコーン企業が誕生しているナイジェリアでは、NSBによって数年後には多くのナイジェリアのユニコーン企業が生み出されるだろうと期待されている。

(馬場安里紗)

(ナイジェリア)

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