テキサス州知事選でアボット知事優勢の予想、米大学世論調査

(米国)

米州課

2022年01月31日

米国テキサス州のヒューストン大学は1月29日、テキサス州知事選挙に関する世論調査結果PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(注1)を発表した。

それによれば、3月1日に実施されるテキサス州における予備選挙を想定した質問では、共和党では現職のグレッグ・アボット知事が62%と過半を獲得し、2位のアレン・ウェスト氏(14%、元連邦下院議員)を大きく引き離した。一方、民主党の予備選挙を想定した質問では、2021年11月に立候補を表明したベト・オルーク氏(元連邦下院議員)が82%と圧倒的な支持を集めた。

アボット氏とオルーク氏の州知事選での直接対決を想定した質問では、アボット氏が48%と、オルーク氏(43%)を5ポイント上回った。

支持政党別でみると、民主党支持者は91%がオルーク氏(アボット氏5%)、共和党支持者は89%がアボット氏(オルーク氏3%)、無党派層は、アボット氏が45%とオルーク氏(17%)を上回った。

人種別では、白人はアボット氏支持(57%)がオルーク氏(34%)を上回るが、ラテン系はオルーク氏(51%)がアボット氏(39%)を上回り、黒人は8割近くがオルーク氏(77%)を支持し、アボット氏(13%)を大きく上回った。

学歴別では、4年制大学・大学院卒では、オルーク氏(47%)がわずかにアボット氏(45%)を上回ったが、大学中退・2年制大学卒、高卒では、それぞれアボット氏の支持の方が上回った(注2)。

年代別(注3)では、次のとおりで、ミレニアル世代から下の若年層ではオルーク氏の支持が高かった。

  • ベビーブーマー・サイレント世代:アボット氏55%、オルーク氏39%
  • ジェネレーションX世代:アボット氏48%、オルーク氏43%
  • ミレニアル・ジェネレーションZ世代:アボット氏36%、オルーク氏50%

地元メディア調査でもアボット氏優勢

地元紙ダラス・モーニング・ニュースがテキサス大学と共同で1月30日に発表した世論調査(注4)によれば、州知事選を想定した質問では、アボット氏が47%とオルーク氏(36%)を10ポイント余り上回った。

アボット知事自身の支持率は、支持51%、不支持45%だった。共和党支持者は80%が支持しているが、民主党支持者は23%(不支持74%)、無党派層は38%(不支持54%)となった。

(注1)実施時期は、2022年1月14~24日。対象者は、テキサス州の予備選挙投票予定者1,400人。

(注2)大学中退・2年制大学卒では、アボット氏51%、オルーク氏38%。高卒では、アボット氏48%、オルーク氏43%。

(注3)ベビーブーマー・サイレント世代は、1928~1964年生まれ。ジェネレーションX世代は、1965~1980年生まれ。ミレニアル・ジェネレーションZ世代は、1981~2012年生まれ。

(注4)実施時期は、2022年1月18~25日。対象者は、テキサス州の有権者1,082人。

(松岡智恵子)

(米国)

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