感染拡大で経済活動にも影響、条件付きで濃厚接触者の隔離を免除

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2022年01月18日

アルゼンチンのカルラ・ビゾッティ保健相は1月11日、連邦保健委員会(COFESA)を開催し、ブースター接種から14日間以上経過し新型コロナウイルス感染の症状が見られない場合、「厳格な強制隔離の免除を推奨する」旨を各自治体に勧告することを決定した。今後、措置の導入については、各自治体の判断に委ねるとした。1月16日時点で15の市および州がこの決定に賛同している。ブエノスアイレス州、コルドバ州などでは既に実施されている。

保健省は「現状の新規感染者数は、最も感染が多かった(2021年5月末の)数字から約3倍上回っているが、集中治療室の利用率や死亡者数は大きく増加していない。しかし、感染者数の増加に伴い、濃厚接触による隔離者が大幅に増加し、医療、治安、公共サービスなど必要不可欠な活動や生産活動にも影響を及ぼしている」とした。エッセンシャル活動を優先するかたちで今回の決定に至ったことを説明した。

濃厚接触者が強制隔離を免除される条件は以下のとおり。

  • ブースター接種から14日間以上経過し、無症状の場合。ただし、マスクの着用や屋内の換気を徹底し、10日間にわたって集会やイベントへの参加を避けること。
  • 5カ月以内に2度のワクチン接種を完了し無症状、または最近90日間で感染したが回復した場合。ただし、濃厚接触が判明してから3日から5日目に検査を行う必要がある。また、マスクの着用や屋内の換気を徹底、集会やイベントを避けること。

なお、ワクチン未接種または2度のワクチン接種を完了していない濃厚接触者は、これまでどおり10日間の強制隔離が必要。

2022年1月12日時点の保健省報告によると、全国の1日当たりの新規感染者数は13万1,082人。2022年1月1日からわずか12日間で101万人超の新規感染者数が確認された。

産業界側からも政府に対し、濃厚接触者の隔離期間の短縮を要請したとされている。アルゼンチン工業連盟(UIA)は1月11日、加盟企業へのアンケートの結果、欠勤率が通常より7.5%増加しており、1日当たり約8万人の従業員が感染または濃厚接触を理由に欠勤していると明らかにした。ほかにも、港湾や空港などでも従業員の不足がみられる。アルゼンチン航空は1月10日、国内線6便などが欠航した。従業員1,200人が隔離中と報じられている(現地紙「インフォバエ」電子版1月11日)。

写真 人との距離を保つのが困難なブエノスアイレス市内の地下鉄駅(ジェトロ撮影)

人との距離を保つのが困難なブエノスアイレス市内の地下鉄駅(ジェトロ撮影)

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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