米アマゾン、アパレル分野で初の実店舗「アマゾン・スタイル」のロサンゼルス出店発表

(米国)

ロサンゼルス発

2022年01月24日

米国の電子商取引最大手アマゾン(本社:ワシントン州シアトル)は1月20日、アパレル分野で初の実店舗である「アマゾン・スタイル(Amazon Style)」をカリフォルニア州ロサンゼルスに出店すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。約3万平方フィート(約2,800平方メートル)の面積の店舗をショッピングモール内に出店し、2022年後半の開業を予定している。

アマゾンによると、衣類や靴、アクセサリーを取り扱い、店頭での陳列は1着につき1点にとどめ、残りの在庫はバックヤードに保管することで、従来型の同規模の店舗と比べて2倍以上の品ぞろえを可能にするという。

顧客は同社のアプリを活用し、陳列された商品のQRコードを読み取ることで、サイズや色、総合評価を確認できるほか、商品を試着室に送ったり、試着が不要な商品をカウンターで受け取ったりすることも選択できる。また、商品の閲覧履歴や事前に登録した服装の好みといった情報に基づき、アマゾンから商品の提案を受けることができる。

試着室にはタッチパネルが備え付けられており、試着室にいながら、異なるサイズや色、別の商品を提供してもらえる。オンラインで購入した商品についても、アマゾン・スタイルの実店舗への配送を依頼して試着することができ、気にいらない場合に返品も受け付けている。

アマゾンはこれまで、「アマゾン・ゴー(Amazon Go)」や「アマゾン・フレッシュ・ストア(Amazon Fresh store)」「ホール・フーズ・マーケット(Whole Foods Market)」を通じて食料品分野の実店舗は運営してきたが、アパレル分野での実店舗出店は今回が初めての試みとなる。

AP通信は、アマゾンが米国で販売される全衣料品の11~12%のシェアを持ち、ウォルマートを上回るという金融機関の分析を示した上で、「(今回の出店は)特に実店舗で(商品を)探したり見たりする体験を好む衣料品購入者の間で、アマゾンの影響力を高める可能性がある。また、アマゾンがより多くの購買情報を得ることが可能になる」という専門家の見方を紹介している(1月21日)。

(永田光)

(米国)

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