新型コロナワクチンの4度目接種を開始、国内の感染者が急増

(チリ)

サンティアゴ発

2022年01月12日

チリ政府は1月10日、効力増強のための追加接種(ブースター接種)の2回目、トータルでは4回目となる新型コロナウイルスのワクチン接種を開始した。対象者は2021年9月12日までに3度目の接種を終えた12歳以上の免疫不全疾患を持つ者。加えて政府は、1カ月後の2月7日から、4度目接種の対象者を、2021年8月15日までに3度目の接種を終えた55歳以上の者へ拡大する予定だと発表している。1月10日時点の国内のワクチン接種完了者は、対象人口(注)の87.7%に当たる1,664万5,335人で、追加接種完了者は1,163万2,205人(61.3%)。

オミクロン変異株による感染拡大か

保健省が1月10日に行った定例会見によると、2021年12月に1,000人台で推移していた1日当たりの新型コロナウイルス感染者数は同10日には4,069人となり、3日連続で4,000人を超えた。これまでに国内で検出されたオミクロン変異株への感染例は1,046件で、うち944件が渡航者、18件が濃厚接触者、84件が市中感染となっている。同省は、今後数週間で1日当たりの感染者数が1万人を超えると見通しており、いまだ国内感染の大半はデルタ変異株への感染としつつも、感染増には世界的に流行しているオミクロン変異株の存在が背景にある可能性を示唆している。

(注)チリでは3歳以上の国民にワクチン接種を行っており、同対象人口は1,897万2,800人。

(岡戸美澪)

(チリ)

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