ミスミグループ本社がインド現地法人を拡張移転

(インド)

ニューデリー発

2021年12月08日

FA(ファクトリーオートメーション)や金型用の機械部品を手掛けるミスミグループ本社は12月1日、インド現地法人ミスミインディアの拠点を拡張移転し、本格稼働を開始PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。移転先は、従前と同じ首都ニューデリー近郊のグルグラム内だ。今回の移転によって、倉庫の延べ床面積は移転前と比べて約6 割拡張され、在庫可能点数がこれまでの約3万6,000点から約9万点まで増加した。移転によって、FAの標準部品などの品ぞろえの充実化を図り、インド各地域への短納期配送体制を強化していく。

写真 ミスミインディア新拠点倉庫(同社提供)

ミスミインディア新拠点倉庫(同社提供)

ミスミグループ本社は、日系メーカーのインド進出に追随するかたちで、2009年3月にインド西部のプネに現地法人ミスミインディアを設立。2014年9月にグルグラムに本社を移転して以降、非日系企業との取引割合を増やしてきた。現在は、主に自動車関連メーカーにおける生産ラインに必要な機械部品や消耗品などの供給を最小ロット1点から行っている。同社は、インドをアジアにおける重要戦略国と位置付けており、今回の拡張移転を契機に、確実短納期を強みとして、他社ブランドも含め商品の品ぞろえを増やし、さらなる顧客の利便性向上を図る狙いだ。

同社によると、インドは広大な国土に対して十分に交通網が整備されておらず、また、自動化設備・装置用の間接材サプライヤーも他のアジア諸国と比較すると限られている。そのため、在インド製造業企業が自社工場の設備に必要な機械部品を短期間で調達することが困難だ。工場の自動化を図るメーカーにとって、十分な調達先の確保や調達リードタイムの長さが大きな課題となっていることを踏まえ、ミスミグループ本社として、在インド製造業企業の潜在的なニーズに応えていきたいとしている。

(高際晃平)

(インド)

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