UAE国家安全保障局顧問がイラン訪問、ライーシー大統領らと会談

(イラン、アラブ首長国連邦)

テヘラン発

2021年12月09日

アラブ首長国連邦(UAE)のタフヌーン・ビン・ザーイド国家安全保障局顧問が12月6日、イランを訪問し、イブラーヒーム・ライーシー大統領、アリー・シャムハーニー国家安全保障最高評議会事務局長と会談した。

ライーシー大統領は会談で、中東地域の国々との良好な関係はイラン新政権の外交政策の優先事項の1つとし、UAEとの関係発展を歓迎すると述べた。また「この地域の安全は相互に関連しており、イランはペルシャ湾沿岸諸国の安全を支援している」と述べた。

タフヌーン顧問は「われわれはこの地域の子供たちであり、運命を共にしていることから、2国間の関係発展はわれわれ共通の議題」とし、UAEは両国の協力を発展させる準備ができていると強調。また、ライーシー大統領をUAEに正式に招待するとし、大統領のUAE訪問をきっかけに両国関係の新たな章が開かれることに期待するとした〔12月6日付イスラーム共和国通信(IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

ライーシー大統領の前に会談したシャムハーニー事務局長は、隣国との友好的な関係や経済・貿易・投資の交流はイランの外交政策の優先事項の1つとし、「ペルシャ湾岸諸国が協力すれば、自国の発展と繁栄を生み出しながら、世界経済と地域経済に重要な役割を果たすことができる」と述べた。また、タフヌーン顧問のイラン訪問が2国間関係の新たな章の始まりになることを望むとした。

タフヌーン顧問も、イランとの関係拡大を自国の優先事項の1つと位置づけるとし、「両国は輸送、エネルギー、保健、投資などの分野で協力を促進することができる。専門部会を形成することで関係を発展させ、障害を特定して取り除くことができる」と述べた(12月6日付IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

保守系メディアとされるタスニム通信(12月6日付)は、同顧問の来訪についての事実関係と、ライーシー大統領とシャムハーニー事務局長の発言内容のみを報じているが、中道系とされる「テヘラン・タイムズ」紙(12月6日付)は今回の訪問について、その背景なども加えて報じている。

(鈴木隆之)

(イラン、アラブ首長国連邦)

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