国内で新型コロナの新たな変異株オミクロン株の感染者確認

(タイ)

バンコク発

2021年12月08日

タイ保健省は12月6日、国内で初めて新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」の感染者を確認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしたと公表した。オミクロン株感染が確認されたのは、タイが47カ国・地域目。タイ政府は12月1日から南部アフリカ地域8カ国からの外国人の入国を実質的に禁止するなど、既に水際対策を強化していた(2021年11月30日記事参照)。

保健省による公表の主なポイントは以下のとおり。

  1. オミクロン株感染者は、スペインからタイに到着した35歳米国籍の男性。
  2. 感染者は、スペイン出国前の11月28日にPCR検査を実施したが、感染は確認されなかった。タイ到着後に再びPCR検査を実施し12月1日にオミクロン株を確認した。感染確認の時点で症状はほとんどなかった。感染者は現在入院、強制隔離を実施。
  3. 今後、オミクロン株の感染が確認された者については、今回同様に14日間の強制隔離を実施。安全を確認するまで当局が監視を継続する。
  4. 現時点の情報によると、オミクロン株は他の変異株と比べ、2~5倍の速さで感染が広がるが、多くが無症状と言われている。死亡例も今のところ確認されていない。
  5. タイ政府は今後の新型コロナ対策として、ワクチン接種を重点的に実施する。12月から2022年1月にかけてブースター接種を加速させる予定。
  6. タイで使用されているものを含めた全てのワクチンは、新型コロナウイルス感染を100%予防することは難しい。他方、50%から80%の確率で感染を予防し、90%以上の確率で死亡など重症化を防ぐことにも効果的。

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)

(タイ)

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