オミクロン株の感染者を確認、全外国人の入国を14日間停止

(イスラエル)

中東アフリカ課

2021年12月01日

現地紙「タイムズ・オブ・イスラエル」(11月26日付)によれば、イスラエル保健省は同26日、南アフリカ共和国で検出された新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の初の症例が国内で確認されたと発表した。マラウイから帰国した女性が感染していたとされている。

同紙(11月29日付)では、さらに南アからの帰国者1人に、ワクチンを3回接種した2人の医師が加わり、29日時点で国内に4人の感染者が確認されたと報じている。2人の医師はシェバ・メディカルセンターに所属しており、うち1人はロンドンでの会議から戻ったところだったという。

ナフタリ・ベネット首相は感染者の確認に対して、「非常事態の始まりにある」と懸念を表明。政府は水際対策として、11月29日から14日間(2週間)、特別許可を得た者を除く原則全ての外国人の入国を禁止すると発表した(11月27日付首相府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

あわせて、イスラエル人の入国時の規制も強化し、入国時にPCR検査を行い、ワクチン接種者には最低3日間、未接種者やリスクが高いとされる「レッド国」から帰国した全てのイスラエル人には最低7日間の隔離を求めることとなった。

また、グリーンパス(ワクチン接種証明)の提示義務も、従来は屋内で100人以上集まる場合だったところを、50人以上という条件に強化した。

イスラエルでは、デルタ株の影響で8月に感染者が急増していたが、ワクチンの3回目接種を推進することにより、9月下旬以降は感染者数を大きく減少させていた。その中での新たな変異株の検出となり、政府は対策を急いでいる。

(米倉大輔)

(イスラエル)

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