韓国、中国産フロート板ガラスAD課税の5年間延長求める建議

(韓国、中国)

ソウル発

2021年12月27日

韓国産業通商資源部の貿易委員会は12月16日、韓国のKCCガラスなどが申請した中国産フロート板ガラスに対するアンチダンピング(AD)課税および価格約束の終了に関する再審査請求(注1)に対し、AD課税措置を終了させた場合、国内産業への被害が再発する恐れがあると判断し、今後5年間、36.01%のAD課税措置を延長するよう企画財政部長官に建議すると決定した。今後、貿易委員会が当該結果を企画財政部長官に通報し、企画財政部長官は調査開始日(2021年4月23日)から12カ月以内にAD課税措置延長の可否を最終決定する。

  1. 申請者:KCCガラス、韓国ガラス工業
  2. 再審査対象企業:China Glass Group(価格約束)、Jinjing Group、Qingdao Float Glassなど7社
  3. 再審査対象品目:中国産フロート板ガラス(Float Glass)(注2)
  4. 分類(HSK):7005.21.4000, 7005.21.5000, 7005.21.6000, 7005.21.7010, 7005.21.7020, 7005.21.7030, 7005.29.4010, 7005.29.4090, 7005.29.5010, 7005.29.5090, 7005.29.6010, 7005.29.6090, 7005.29.7010, 7005.29.7090, 7005.29.8010, 7005.29.8090, 7005.29.9010, 7005.29.9090
  5. 国内市場規模(2020年):約4,000億ウォン台(約388億円台、1ウォン=約0.097円)

(注1)当該事案に関するAD課税は以下のとおり。

  • 原審:2007年10月29日~2010年10月28日(3年):12.73%~36.01%
  • 第1次再審査:2011年5月24日~2014年5月23日(3年):12.04%~36.01%
  • 第2次再審査:2015年1月7日~2018年1月6日(3年):12.04%~36.01%
  • 第3次再審査:2018年8月31日~2021年8月30日(3年):12.04%~36.01%

(注2)フロート工法で製造される透明とグリーンのガラスのうち、厚さが4ミリ超13ミリ未満の製品。主として住宅、商業施設の外装に使用される。

(当間正明)

(韓国、中国)

ビジネス短信 827fddaf97997625