ブラジル、新型コロナ・オミクロン株を受けアフリカ6カ国から入国制限

(ブラジル)

サンパウロ発

2021年12月03日

ブラジル政府は南アフリカ共和国などからの外国人渡航者の入国を停止した。11月27日付で省令660号を公布し、搭乗前14日以内に南ア、ボツワナ、エスワティニ、レソト、ナミビア、ジンバブエを出発または経由した外国人渡航者(注1)に対し、11月29日からブラジル行きの国際便への搭乗許可を一時的に停止した。また、過去14日以内に同6カ国を出発または経由してブラジルへ向かう国際便も同日から一時的に乗り入れを停止した。

同措置は新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」に対する水際措置の一環だが、サンパウロ州政府の公式サイトによると、12月1日時点で既に3人のオミクロン株感染者を確認したという。いずれも同省令の施行日(29日)以前の入国者から検出されている。同州政府は12月11日からオープンスペースでマスクの着用義務を柔軟化することを予定していたが、オミクロン株の感染拡大を懸念して同州の専門家の意見を聴取した結果、マスク着用の義務化を継続する方針とした。

経済全体への影響についての分析は、現時点で情報が少ない。ジェトゥーリオ・バルガス財団(FGV)のブラジル経済研究所(IBRE)のエコノミスト、アナ・カロリーナ・ゴウベイア氏は11月30日時点で公開したブラジル経済の不確実性レポート(IIE-Br、注2)で、現時点ではオミクロン株の影響は考慮しておらず、今後数カ月で脅威となる可能性があると述べるにとどめている。

(注1)国家移住登録証を保有する外国人など、条件によっては入国停止が適応されない渡航者もいる。

(注2)IIE-BRは、ブラジルの主要紙などから収集した情報や、中央銀行が発表するインフレ率や政策金利、為替といったマクロ経済の予測値に基づき、ブラジル経済の不確実性を定量化した指標。数値が高いほど経済の安定性や予見可能性が困難になることを示す。直近では、経済活動の活性化とともに2021年9月が133.9ポイント、10月が131.3ポイント、11月が129.3ポイントと2カ月連続で改善している。なお、国内で新型コロナウイルス感染が初めて確認された2020年2月以降、最も数値が上昇したのは2020年4月で210.5ポイントだった。新型コロナウイルスの初確認直前の2020年1月では112.9ポイントだった。

(古木勇生)

(ブラジル)

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