田辺三菱製薬カナダ子会社、新型コロナワクチン最終治験で有効性と安全性を確認、カナダで承認申請へ

(カナダ、日本、英国、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル)

トロント発

2021年12月14日

田辺三菱製薬(本社:大阪府大阪市)の連結子会社メディカゴ(本社:カナダ・ケベック市)は12月7日、植物由来のウイルス様粒子(Virus Like Particle:VLP)ワクチンの第2/3相臨床試験の第3相パートで、良好な有効性と安全性を確認したことを英国グラクソ・スミスクラインと共同で発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。カナダ、米国、英国、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルからの18歳以上、2万4,000人を対象に行った治験では、期間中に主に流行していた新型コロナウイルスの変異株(オミクロン株を除く)に対して、プラセボと比べて71%の発症予防効果が確認されたという。接種方法は21日間隔を空けた2回接種で、ワクチンは摂氏2~8度で保存できることから、従来のワクチン供給網の利用が可能になる。

同社はカナダ保健省に対し速やかに承認申請を行う予定だ。承認されれば、ヒト用植物由来VLPワクチンとして世界初になるという。田辺三菱製薬は日本でも第1/2相臨床試験を10月から実施中(2021年10月4日記事参照)で、今回得た結果に日本の臨床試験結果を加えて、2022年春の承認申請を目指している。

カナダ連邦政府は2020年10月、メディカゴのワクチン開発に対して戦略的イノベーション基金(SIF)を通じて1億7,300万カナダ・ドル(発表当時約134億9,400万円、Cドル、1Cドル=約78円)の助成を行うとともに、最大7,600万回分のワクチン供給を受ける契約を締結した(2020年10月30日記事参照)が、カナダのワクチン2回接種率は12月4日時点で既に76.1%に達している。2020年に行われたメディカゴの小規模初期臨床試験データモニタリング委員会にも参加した、免疫学者のスコット・ハルペリン・カナダ・ワクチンセンター所長は「このワクチンが作用する仕組みはmRNAワクチンの仕組みと異なるので、mRNAワクチンへの抵抗感から接種をためらう人々への説得に役立つと思われるが、カナダでの主な用途は、ワクチン接種完了者の免疫力を維持するための追加投与用となるだろう」とコメントしている(「グローブ・アンド・メール」紙12月7日)。

(飯田洋子)

(カナダ、日本、英国、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル)

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