チリ、オミクロン変異株の感染者を国内初確認

(チリ)

サンティアゴ発

2021年12月08日

チリ保健当局は12月4日、国内で初めてとなる新型コロナウイルスのオミクロン変異株感染者を確認したと発表した。感染が確認されたのは、11月25日に西アフリカのガーナからチリに入国したチリ居住外国人で、米国ファイザー製ワクチンの接種完了者。チリへの入国要件となっているPCR検査の陰性証明書を所持して入国したが、入国時に空港で行われたPCR検査の結果、陽性であることが確認され、その後のゲノム解析の結果、オミクロン変異株に感染していることが判明した。

同感染者は、保健当局の指示に従って自宅での隔離を行っており、ゲノム解析の結果が確認されたその日に政府指定の隔離施設へ移動した。なお、同感染者と同じ飛行機に搭乗していた渡航者の中で、12月6日までに陽性者は確認されていない。一方で、同感染者の濃厚接触者に当たる者の中に陽性者が確認されており、保健当局はゲノム解析を行い、変異株感染有無の特定を急いでいる。

チリのオミクロン変異株への対応をめぐっては、12月1日から、入国前14日以内にアフリカ7カ国に滞在歴のある非居住外国人の入国を禁止しており(2021年12月1日記事参照)、空港検疫の強化などが実施されているが、西アフリカであるガーナは対象国に含まれていない。12月6日に行われた保健省の定例会見でも、新たな入国制限の発表はなく、同省は国内のワクチン接種の推進や、マスクの着用、換気の徹底、ソーシャルディスタンスの確保の呼び掛けを行っている。

(岡戸美澪)

(チリ)

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