ローソン、四川省成都市に初進出

(中国)

成都発

2021年12月16日

コンビニエンスストア大手のローソンは12月1日、四川省成都市に8店舗を出店した。成都市にはセブンイレブンとファミリーマートが出店済みだが、ローソンは初めての出店。重慶市でローソンを展開する重慶羅森便利店が、中国物流大手の百世集団傘下でコンビニエンスストア「WOWO」を運営する四川哦哦超市連鎖管理(以下、WOWO)の全株式を引き受け、WOWOの店舗をローソンに転換(7店舗)、また新規でも出店(1店舗)した。2021年5月発表の成都市第7回国勢調査によると、成都市は中国で4番目に人口が2,000万人を超える都市として発展を続けており(2021年9月7日記事参照)、若年層を中心とした旺盛な消費需要への対応を目指す。

ローソンは1996年に上海市へ進出して以来、中国では重慶市、遼寧省、北京市、湖北省、安徽省、湖南省、海南省などに店舗を展開。中国フランチャイズ協会が2020年12月末時点の出店数をもとに公表した「中国コンビニ店舗数上位100社」によると、ローソンは中国国内で3,256店舗を展開し、全体で5位だった。一方のWOWOは、2020年12月末時点で348店舗を有していたが、今後は段階的にローソンの店舗として転換を図る計画だ。ローソンは、2025年度に中国全土で1万店舗に拡大することを目指している。

2021年1~6月において、成都市に初進出した小売店、飲食店などの企業は296社に上る。これは上海市(513社)、北京市(400社)に次ぐ全国3位で、伸び率では前年同期比2.5倍で全国1位となっている。成都市政府もコンビニのほか、小売・サービス業の発展を積極的に支援している。成都市サービス業発展領導小組弁公室は2019年4月、同市での小売店、飲食店などを対象とした「1号店および特色店舗の発展加速化に関する実施意見」を発表。中国国内や海外の関連企業は成都市に進出する際に、選抜や審査を経た上で、市政府から最小5万~100万元(約90万~1,800万円、1元=約18円)の補助金を支給することや、「中国西部国際博覧会」などの展覧会への参加支援、政府による1号店や有名なブランドの宣伝支援、といった優遇措置を受けることができる。

写真 ローソン成都領事館店の様子(ジェトロ撮影)

ローソン成都領事館店の様子(ジェトロ撮影)

(潘華臻)

(中国)

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