学研が地場エドテックと業務提携、教育分野への日本企業の参入続く

(ベトナム)

ハノイ発

2021年12月03日

ベトナムの教育市場に参入する日本企業が増えている。学研ホールディングスは11月26日、ベトナムの幼児教育関連情報サイトを運営するKiddiHub Education Technology(キディハブ・エデュケーション・テクノロジー)との業務提携を発表した。提携に関する覚書は11月25日、ジェトロとベトナム計画投資省共催の「日越投資カンファレンス」において、ファム・ミン・チン首相、萩生田光一経済産業相ら、両国閣僚立ち会いの下で交換された。

キディハブは、ハノイ市に拠点を置くエドテック企業(注)で、保護者向けに幼稚園や塾に関する口コミ、また教育情報を提供するプラットフォームを運営しているほか、幼稚園向けにもコンサルティングサービスなどを提供している。今後、学研は教育コンテンツと事業多角化に向けたビジネスモデルを提供する一方、キディハブは顧客ネットワークを提供するかたちで、ベトナムの幼児教育における事業拡大を目指していく。

日越企業連携、オフショア開発からDXに展開

従来、IT分野における日越企業間の協業といえば、日本企業がベトナムに発注するオフショア開発が主だったが、近年はデジタルトランスフォーメーション(DX)での連携が広がりつつある。キディハブの親会社であるHBLAB(エイチビー・ラボ)は、日本企業向けオフショア開発を中心に発展してきたIT企業だ。同社は、2020年にキディハブを設立して教育分野に参入し、今回、エドテックでも日本企業との連携に至った。

日本企業とエドテックスタートアップとの協業事例は、ほかにも出始めている。2021年10月には、英会話事業を行う日本のレアジョブが、ベトナムで子供向けオンライン英語教育サービスを展開するDream Viet Education(ドリーム・ベト・エデュケーション、DVE)との資本業務提携を発表した。DVEの課題は英会話講師の確保だったが、レアジョブの安定的なレッスン供給体制を活用することで、両社の協業によるシナジーの創出を目指すとしている。

ベトナムでは教育への関心が高まっており、子供1人当たりの教育費は、2008年からの10年間で3倍に伸びている。教育市場は長期的な手堅い成長が期待されており、日本企業によるベトナムのエドテック産業PDFファイル(2.1MB)への関心が高まりつつある。

写真 日越投資カンファレンスでチン首相、萩生田大臣を前に覚書を披露する学研(右)とキディハブ(左)の代表者(ジェトロ撮影)

日越投資カンファレンスでチン首相、萩生田大臣を前に覚書を披露する学研(右)とキディハブ(左)の代表者(ジェトロ撮影)

(注)エドテックとは、教育とテクノロジーの英単語を組み合わせた造語で、教育分野にイノベーションを起こす企業やビジネスの総称。

(新居洋平)

(ベトナム)

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