新型コロナ活動制限延長も、首都はレベル1、入国時の隔離期間も緩和

(インドネシア)

ジャカルタ発

2021年11月05日

インドネシア政府は11月1日、内務大臣指示2021年第57号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発出し、新型コロナウイルス対策としてジャワとバリで導入している活動制限を11月15日まで2週間延長すると発表した。

今回の延長に伴い、ジャカルタ特別州は感染レベル2からレベル1に変更した。企業活動の従業員の出勤可能率を緩和したほか、小売店の営業時間や店内飲食の要件の緩和なども行った。11月2日からの制限のうち、業種に応じた出勤可能な人員や稼働可能な条件は以下のとおりだ。

(1)エッセンシャルセクターとクリティカルセクター以外の業種の職場・オフィスへの出勤は、ワクチン接種済みで政府指定アプリ(注)を活用する者に対し、最大75%まで可能。

(2)エッセンシャルセクターは以下の条件で出勤可能。

  • 顧客への物理的なサービスを提供する金融機関、証券取引所、保険会社、質屋など:顧客へのサービス提供を行う現場は最大100%まで出勤可能。事業運営サポート業務は最大75%まで出勤可能。
  • 資本市場、情報通信技術関連産業、隔離業務を行わないホテル:最大100%まで出勤可能。
  • 輸出志向型と裾野産業:生産・製造現場でのみ、シフトごとに最大100%のスタッフが稼働可能。事業運営サポート業務では最大75%まで出勤可能。

(3)クリティカルセクターは以下の条件で出勤可能。

  • 保健、セキュリティー:例外なく100%が出勤可能。
  • 災害対応、エネルギー、物流・運輸・郵便、飲食品関連産業、石油化学、セメント・建築材料、国の重要施設、国家戦略プロジェクト、建設、電気・水道・廃棄物管理:生産・製造現場とサービス提供現場でのみ、最大100%まで出勤可能。事業運営サポート業務は最大75%が出勤可能。

上記制限の詳細やそのほかの制限内容については、添付資料を参照。

加えて、政府の新型コロナウイルス対応タスクフォースは11月2日、回状2021年第20号の追加通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。これまで入国者に5日間課していた政府指定ホテルでの隔離について、ワクチン接種が必要回数完了している旅行者に限り、3日間に短縮すると発表した。ワクチン接種が1回のみ完了している場合や持病によりワクチン接種を受けることができない旅行者は、これまでどおり5日間の隔離を適用する。

(注)「PeduliLindungi」アプリケーション。ワクチン接種情報や新型コロナ感染情報と紐づけられており、商業施設への入店時や職場への入退時に同アプリでスクリーニングが行われる。

(尾崎航)

(インドネシア)

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