第3四半期の実質GDP成長率、前期比3.0%

(フランス)

パリ発

2021年11月08日

フランス国立統計経済研究所(INSEE)の10月29日付の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、2021年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率(速報値)は前期比3.0%となった(添付資料表参照)。GDPは新型コロナウイルス危機以前〔2019年第4四半期(10~12月)〕の水準を0.1ポイント下回る水準にまで回復した。

実質GDP成長率に対する寄与度をみると、内需(在庫変動を除く)が3.3ポイントと前期の1.5ポイントから倍増し、成長押し上げに大きく貢献した。外需(純輸出)は輸出の持ち直しを受け、0.6ポイントと3四半期ぶりにプラスに転じた。他方、在庫変動は内需と輸出の急拡大が在庫を取り崩す動きにつながったことから、GDP成長率を0.9ポイント押し下げた。

需要項目別に成長率をみると、GDPの約5割を占める家計最終消費支出は前期比5.0%と前期の1.3%に比べ大幅に増加した。移動制限措置の緩和と集客施設の営業再開を受けたサービス支出の伸びが顕著で、ホテル・レストランが58.9%、交通・輸送が42.8%、美術館や娯楽施設などその他のサービスが20.7%となった。工業製品への支出も1.8%とプラスに転じた。

総固定資本形成の成長率は前期に続き、新型コロナ危機以前の水準を上回り、前期比1.4%となったものの、伸び率はマイナス0.1%(前期2.5%)と振るわなかった。形態別にみると、サービス(無形財)は1.6%と伸びたが、工業品がマイナス2.0%、建物・建築物がマイナス0.6%と縮小した。

第3四半期の貿易は、輸出が前期比2.3%増と前期の1.2%増から伸びが加速した一方、輸入は0.1%増(前期1.7%増)と伸び悩んだ。財の貿易は輸出が0.8%減、輸入が1.2%減と双方向で縮小したが、サービス貿易はEU域内における移動規制の緩和を受けた観光セクターの輸出が65.3%増、輸入が43.2%増と急増した。

今回の結果は新型コロナ対策の移動制限措置の緩和に伴う景気の急回復を裏付けたが、足元では半導体不足による自動車の減産、サービス部門における人手不足、エネルギー価格の高騰などによる下押し圧力が強まる。INSEEは10月6日に発表した景気報告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで第4四半期の実質GDP成長率を0.5%と予測しており、今後は景気減速に転じるものとみられる。

(山崎あき)

(フランス)

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