ブカレスト証取上場サイバーセキュリティー企業、日本企業の受注獲得に意欲

(ルーマニア、日本)

ブカレスト発

2021年11月09日

ルーマニア国内有数のサイバーセキュリティーシステム開発会社セーフテック(Safetech Innovations S.A.)に対し、ブカレスト証券取引所(BVB)の新興市場「AeRO」(注1)の株価インデックス「BET AeRO」の指数構成銘柄20社中で3番目に高い比重の8.96%が割り当てられた外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。セーフテックは2021年1月29日に1株3.5レイ(約95円、レイは通貨単位レウの複数形、1レウ=約27円)でAeROに上場後、一貫して株価が上昇、8月に無償株式割り当てを実施し、10月の最終取引日の29日は13.32レイで取引を終えた。

セーフテックは2011年設立。従業員45人のうち25人が技術者で、政府や金融、医療機関など法人顧客100社超に250件以上納品してきた実績を持つ。EU域外からの受注も目指しており、10月7日にアブダビのグリーンゲートとの間で、アラブ首長国連邦(UAE)政府や中東・北アフリカのクライアント向けにサービスを提供する覚書を締結したPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)

ガブリエル・アルデア元駐ドバイ・ルーマニア総領事はジェトロに対し、「セーフテックはNICP(注2)のメンバーであるだけでなく、NCAGEコード(注3)を所有する。すなわち、NATOのサイバー防衛業務受注に必要な全ての条件がそろっていることを意味しており、日本企業にも安心して取引を勧められる」と述べた。

ルーマニアは2007年にEUに加盟、2016年に米軍のイージス・アショア(地上配備型迎撃ミサイルシステム)が実戦配備された世界で唯一の国で、NATOの弾道ミサイル防衛システムの下で運用されている。セーフテックのビクター・ガンザック最高経営責任者(CEO)はジェトロに対し、「日本市場は伝統的にディテールにこだわる高品質製品が多いテクノロジーハブだ。日本企業の顧客を開拓し、最先端のサイバーセキュリティー技術を投入することで、市場開拓戦略に弾みをつけたい」と述べた。

ジェトロは7月28日、在外日本企業を対象にルーマニア・オフショア開発ウェビナーを開催した。それ以降、セーフテックを含む13社のルーマニアIT企業(2021年10月25日記事参照)と、ルーマニアでのオフショア開発を検討している日本企業とのビジネスマッチングを2022年2月末まで実施しており、期間中を通して欧米やアジアなどに立地する在外日本企業の参加申し込みを受け付けている(添付資料参照)。

(注1)Alternative(stock exchange trading system)of Romania の略語。中小企業やスタートアップの資金調達の活性化を目的に2015年2月に創設され、BET AeRO(Bucharest Exchange Trading AeRo)は2021年10月に導入された。

(注2)NATO Industry Cyber Partnershipの略。

(注3)NATO Commercial and Governmental Entity Codeの略。NATOや米国政府、米軍関係機関と取引を行う際に必要となるコード。

(西澤成世)

(ルーマニア、日本)

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