中銀が政策金利の据え置き決定

(タイ)

バンコク発

2021年11月11日

タイ中央銀行(BOT)は11月10日、金融政策委員会を開催し、政策金利を現状の0.50%に据え置くと全会一致で決定PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。政策金利の据え置きは12会合連続となった。

BOTの発表によると、新型コロナウイルスの影響はあるものの、タイ経済は2021年第3四半期(7~9月)に底を打ったとの認識を示した。その背景として、新型コロナワクチンの接種拡大、政府の規制措置の緩和、11月1日から開始した外国人旅行者の本格的な受け入れ再開などによって、景気は回復局面になったと述べた。他方、エネルギー価格の上昇などからインフレ率が一時的に上昇するなど、経済の不確実性は継続しており、BOTは、低金利政策を継続することが経済の成長に資すると判断、政策金利の据え置きを決定した。

BOTはさらに、政府の各種財政措置や政府関係機関の緊密な連携が景気回復のために重要な役割を果たすとした上で、新型コロナ感染拡大防止と外国人受け入れ再開などによる経済回復を両立させることが重要だとした。

また、BOTは必要に応じたさらなる金融緩和の可能性についても言及している。

(岡本泰)

(タイ)

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