米CDC、ファイザー製ワクチンの5~11歳への緊急使用を推奨、同年齢枠への接種開始へ

(米国)

ニューヨーク発

2021年11月04日

米国疾病予防管理センター(CDC)は11月2日、ファイザー・ビオンテック製の新型コロナウイルス用ワクチンの接種推奨年齢に5~11歳も加えることを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、ワクチン接種機関に、同年齢層への速やかな接種開始を許可した。米国食品医薬品局(FDA)は10月29日、同年齢層へのワクチン接種を承認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしており、それを基にCDCの予防接種諮問委員会(AICP)は11月2日、ファイザー・ビオンテック製ワクチンの接種推奨年齢に5~11歳を加えるか否か採決し、全会一致で接種を推奨するとの結論を出した(CNN11月2日)。

CDCはプレスリリースで、子供が新型コロナウイルスに感染した場合、MIS-C(小児多系統炎症性症候群)の発症や、長期の合併症状、さらには入院や死亡という結果を引き起こす可能性があるとし、ワクチン接種の重要性を訴えた。また、2021年の夏には子供の間でもデルタ株による感染が拡大し、8月14日までの1週間の0~17歳の10万人当たり入院者数は6月26日までの1週間と比較して5倍に増加した。子供にワクチンを受けさせることは、子供を感染や重症化から守るだけでなく、地域感染を抑制し、対面での学習や活動への支障を軽減するためにも極めて重要なことだとした。

CDCはまた、5~11歳のワクチン有効率は約91%と成人と同等で、その副反応も腕の痛みなど軽度なものが一般的だと発表した。3週間空けて2度目の接種をするという方法も12歳以上と変わらない。一方、今回推奨された5~11歳へのワクチンの接種量PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は10マイクログラム(注)と、12歳以上(一律で30マイクログラム)への接種量の3分の1となっている。そのほかの詳細は、CDCの5~11歳の子供への新型コロナウイルスワクチン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのページを参照。

(注)マイクログラムは1グラムの100万分の1の単位。

(吉田奈津絵)

(米国)

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