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中国政府、外資導入に特化した5カ年規画を初めて発表

(中国)

北京発

2021年11月09日

中国商務部は10月22日、「第14次5カ年(2021~2025年)規画期間の外資導入発展規画」(以下、規画)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。外資導入に特化した初めての5カ年規画だ(注1)。

規画では、第13次5カ年(2016~2020年)規画期間における外資導入実績を総括した上で(添付資料表1参照)、向こう5年間の外資導入に向けた基本原則を以下のとおり示した。

(1)ハイレベルの対外開放の堅持

(2)外資導入の総量の安定および構造の最適化の堅持

(3)(産業・サプライ)チェーンの安定、基盤固めに向けた(外資系企業に対する)サービスの堅持

(4)ビジネス環境の最適化の堅持

(5)発展と安全のバランスの堅持

その上で、(1)外資の参入分野のさらなる拡大(参入規制のさらなる緩和)、(2)外資構造のさらなる改善(ハイテク・戦略的新興産業、現代サービス業などでの外資導入水準のさらなる向上など)、(3)(自由貿易試験区、自由貿易港などの)開放プラットフォームが果たすべき役割のさらなる引き上げ、(4)外資系企業の管理体制のさらなる健全化、(5)ビジネス環境のさらなる最適化を実現していくことを掲げ、具体的な数値目標も示した(注2、添付資料表2参照)。

規画では、向こう5年間の具体的な外資導入方策を網羅的に紹介している。特に注目される箇所は以下のとおり。

(1)通信、インターネット、教育、文化、医療分野の開放を推進。海外投資家の上場企業に対する戦略投資の要件緩和。

(2)銀行、証券、保険、基金、先物など金融分野の開放を確実に推進。倉庫、郵政、情報サービス、ソフトウエア、ITサービス、リース・商業サービス業、科学研究・技術サービス業、文化・体育・娯楽分野への参入における許可要件を引き下げ。

(3)欧米などの国・地域との投資協力を強化し、産業チェーンにおける川上、川下部分への外資系企業の展開を促し、産業チェーン、サプライチェーンのコア分野における脆弱性を補完。RCEP(地域的な包括的経済連携)協定加盟国との優位性の相互補完を強化し、農業、越境EC(電子商取引)、デジタル通信、エネルギー分野での投資協力を展開。

(4)外資系企業による再投資を奨励し、産業チェーンの構造を改善(人工知能、先端素材、半導体、バイオ医薬などのハイテク産業における重点分野への再投資を支持)。再投資時の資金調達や国有企業の混合所有制改革への参画を支持。

(5)外資誘致に向け、対内投資と対外投資の連携、産業チェーン強化に資する外資誘致、クラスター型外資誘致など、誘致業務をレベルアップ。

(6)外資系企業の管理体制の改善に向けて、「外商投資安全審査弁法」を全面的に実施し、外国投資者による主体的な申告を促す。重要分野、重点地域に対する外資へのモニタリングを強化し、国家安全に対するリスクを迅速に発見・認識し、地方の商務主管部門を通じ、関連する外資系企業の動向を注視(注3)。独占禁止法審査や反不正競争法審査などとの連携を強化。

(注1)商務部外資司の宗長青司長は「外資系企業は国内大循環に深く融合しているのみならず、国内外を結び付けるという優位性を持っており、国内・国際の2つの循環(双循環)の橋渡し役」と、外資系企業の位置付けについて述べた。

(注2)所期性目標は、国の期待を反映している発展目標。規画における目標のうち、達成が必ず求められる目標を拘束性目標とし、それ以外の項目は所期性目標としている。

(注3)「外商投資安全審査弁法」の概要や実務上のポイントについて、ジェトロウェブサイト「専門家による政策解説【中国】」を参照。

(趙薇)

(中国)

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