第3四半期の失業率、史上最低の3.4%

(ニュージーランド)

シドニー発

2021年11月04日

ニュージーランド統計局は11月3日、2021年第3四半期(7~9月)の失業率(季節調整値)は史上最低水準の3.4%だったと発表した。失業者数は前期から1万8,000人減少して9万8,000人となり、就業者数は5万4,000人増加して過去最大の283万人に達した。

就業率は1.1ポイント上昇の68.8%、労働参加率は0.7ポイント上昇の71.2%だった。労働力の未活用率は1.3ポイント低下して9.2%となり、2007年第4四半期(10~12月)以来の低水準となった。ただし、実労働時間は6.6%減少して8,830万時間となった。

同局は「失業率の低下は、離職率が高まり労働力が不足しているとの報告や、入国制限措置の長期化によって労働市場の需給が逼迫している現在の状況と一致する」と説明した。また、「第3四半期の後半に再びロックダウンが実施されたことから、宿泊・飲食サービスや小売業、製造業、建設業などが制限され、実労働時間が大きく減少した」と分析した。

グラント・ロバートソン財務相は、就業者数が新型コロナウイルス感染拡大前となる2019年第4四半期より11万5,000人増加したことを指摘し、「いのちと生活を守るための政府のアプローチが正しいことが示された」と強調した。

(住裕美)

(ニュージーランド)

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