「香港日本酒業連合会」が設立、日本産酒類の普及や発展を推進
(香港)
香港発
2021年11月16日
香港初の日本酒連合会である「香港日本酒業連合会」(The Federation of Japanese Sake Industry of Hong Kong)が11月1日に設立された。香港島の中心地セントラルの商業施設「中環街市(セントラルマーケット)」で同日、設立セレモニーが行われた。
連合会は、香港内の日本産酒類に係る関係者を集結し、日本産酒類の普及や発展を推進することを目的に結成された。会長には、ワインや日本酒の知識を学ぶカリキュラムを提供する香港ワインアカデミーの創立者で、「酒サムライ」(注)にも任命されているミッキー・チャン氏が就任した。
連合会の執行委員は、酒類の販売を行う者や、酒類の基礎知識やテイスティングの方法などを幅広く教育する者など、日本人も含めた経験豊かな業界の専門家9人で構成している。
設立セレモニーには、酒類を扱う卸売業者やレストラン関係者などが多数集まり、世界各国の「酒サムライ」や日本酒造組合中央会の宇都宮仁理事からビデオメッセージが届いた。チャン会長は連合会の今後の活動について以下の4点を挙げた。
- 連合会内の情報の共有・交換を通じた新たなビジネス機会の創出。
- 展示会やコンペなどの開催による業界関係者の知識向上と新たなファンの獲得。
- 積極的な意見交換などを通じた日本の酒造組合との連携強化。
- 消費者への情報発信による市場拡大。
連合会は会員制で、一般個人メンバーやプロ個人メンバー、業者(組織・個人)メンバーといった属性に応じたメンバータイプに分かれる。また、それぞれのメンバータイプごとにイベントの参加権利を得られるなど、さまざまな会員特典が付いている。
「香港日本酒業連合会」のロゴマーク(同連合会提供)
設立セレモニーでの鏡開きの様子(ジェトロ撮影)
設立セレモニーで配信されたビデオメッセージ(ジェトロ撮影)
セレモニー後の懇親会の様子(ジェトロ撮影)
(注)「酒サムライ」の称号は、全国の若手蔵元で組織する日本酒造青年協議会が叙任している。協議会は2005年に同称号を制定。日本酒文化を日本国内のみならず、広く世界に伝えていくために、日本酒を愛し育てるという志を同じくする者を叙任している。
(山崎裕介)
(香港)
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