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中間選挙で与党連合が上下両院ともに過半数割れへ

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年11月16日

アルゼンチンで11月14日投開票の国会議員中間選挙の本選挙で、与党連合「全国民のための戦線」は上院の単独過半数を失う見通しとなった。改選前に既に過半数を割っていた下院でも議席数をさらに減らす見込みだ。9月の予備選挙の結果を覆すことができなかった(2021年9月17日記事参照)。

今回の選挙では、上院72議席中24議席(8州が対象)、下院257議席中127議席(全23州が対象)が改選対象となった。現地紙「クラリン」によると、11月15日午後1時時点(開票率は上院99.14%、下院98.94%)の与党連合の全国平均の得票率は、上院で27.96%、下院で33.87%にとどまった。改選後の与党連合の議席数は、上院が6議席減の35議席、下院が2議席減の118議席となる見通しだ(添付資料表参照)。

ブエノスアイレス市など、野党連合「変革のために共に」の支持層が厚い州では野党連合が票を伸ばした。与党連合の支持層が厚いアルゼンチン北部諸州では、与党連合が票を伸ばしたが、与党連合が強い地盤を持つブエノスアイレス州やクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル副大統領の夫でネストル・キルチネル元大統領の出身地のサンタ・クルス州では与党連合の票は伸び悩んだ。

今回の選挙結果は、国内経済の行き詰まりや治安悪化への不満が高まり、多くの国民が変化を求めた結果と言える。9月12日の予備選挙の結果から本選挙での与党連合の苦戦は予見されていたため、本選挙で与党連合がどこまで挽回するかが焦点の1つだった。政府は予備選挙後に最低賃金引き上げの前倒しなど、矢継ぎ早に政策を打ちだしたものの、野党連合との票差を大きく縮めるには至らなかった。

現在、インフレ率は年率50%超と賃金上昇率を上回っており、国民の購買力は月を追うごとに低下している。ただ、コンウルバーノと呼ばれるブエノスアイレス州の低所得層が多い人口密集地域では、与党連合の得票率が野党連合を上回っている。低所得層に手厚い支援を行う政権与党を支持する層が多いことがうかがえる。

アルベルト・フェルナンデス大統領は、選挙結果の大勢判明後の14日夜に声明を発表。これまでの政権運営の誤りを認めつつも、前政権から引き継いだ厳しい経済情勢と債務問題が足かせとなっていることを強調した。また、IMFと債務再編で合意を目指す時だとして、経済成長と社会的包摂の原則を放棄することなく、IMFの理解を考慮した「持続可能な開発のための複数年経済プログラム法」の国会提出を12月第1週には発表したいと述べた。

写真 新型コロナウイルス感染対策をしながら総選挙が実施された(ジェトロ撮影)

新型コロナウイルス感染対策をしながら総選挙が実施された(ジェトロ撮影)

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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