ジェトロ、世界有数の水産見本市に出展

(中国)

青島発

2021年11月09日

ジェトロは、10月27~29日に中国・青島市で開催された「中国国際漁業博覧会2021」に、日本企業7社を取りまとめ出展した。2020年は新型コロナウイルスの状況を踏まえ中止となったため、2年ぶり9回目の出展となった。出展企業の大半は、日本からの渡航が困難なことから、現地法人や代理店を通じて参加した。

写真 ジェトロが出展したジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジェトロが出展したジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

同博覧会は、世界3大水産見本市の1つ。19カ国・地域から970社・団体が出展した(注)。出展者および来場者ともに事前のPCR検査が必須になるなど、厳格な防疫管理体制が敷かれた。

来場者数は例年より減少した一方、出展した日本企業からは「来場者の質が上がった」「購買意欲の低い来場者が少なくなり、良い商談ができている」といった声が多く上がった。元々、入場料を要するイベントだったことに加え、今回はPCR検査の必須化など、来場のためのハードルが上がったことにより、明確な目的を持って商談に臨む来場者が多くなったことがうかがえた。

今回出展した品目の中では、マグロやサバのほか、カニカマなど加工食品も好評で、既存顧客との商談、新規食材提案の場として、各国企業との間で活発な商談が行われた。

会場内では、鮮魚や加工食品のほか、ナマコやザリガニといった中国市場で人気の高い食材を出品する現地企業が目を引いた。また、魚の練り物などを、中国の代表的な料理である火鍋の具材として提案する現地企業も少なくなかった。

日本の代表的な料理として受け入れられている寿司(すし)や刺し身はもちろん、現地の味覚に合わせつつ、新たな食のかたち形を提案していくことが求められる。

写真 中国では食材としてのナマコ人気が根強い(左)、刺身の試食を行う現地企業(右)(ジェトロ撮影)

中国では食材としてのナマコ人気が根強い(左)、刺身の試食を行う現地企業(右)(ジェトロ撮影)

(注)2019年の開催時は、53カ国・地域から1,579社が出展。

(西島和希)

(中国)

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