第3四半期のGDP成長率は前期比0.3%

(韓国)

中国北アジア課

2021年11月04日

韓国銀行(中央銀行)は10月26日、2021年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率(速報値)が前期比0.3%だったと発表した(添付資料表1「韓国の支出項目別実質GDP増減率(季節調整済み、前期比)の推移」、表2「韓国の支出項目別実質GDP増減率〔前年(同期)比〕の推移」参照)。第2四半期(4~6月)の成長率から鈍化しており、現地メディアは「第4四半期(10~12月)に明確な回復が見られなければ、年間4%の成長率達成は容易ではない」(聯合ニュース、10月26日)などと報じた。

2021年第3四半期の支出項目別の実質GDP成長率(前期比)は以下のとおり。

  • 民間消費:非耐久財(飲食料品など)は伸びたが、サービス(飲食宿泊、娯楽・文化など)が減少してマイナス0.3%。
  • 政府消費:物品購入費を中心に1.1%。
  • 建設投資:土木建設を中心にマイナス3.0%。
  • 設備投資:輸送機器が減少しマイナス2.3%。
  • 輸出:石炭・石油製品、機械・装置などを中心に1.5%。
  • 輸入:輸送機器などが減少しマイナス0.6%。

主要業種別に見ると、製造業は機械と装置などが増加して0.2%増、建設業は土木建設などが減少して1.7%減、サービス業は金融・保険業、情報通信業などが伸びて0.4%増となった。

韓国銀行のファン・サンピル経済統計局長は同日の記者会見で、第3四半期のGDP成長率について、新型コロナウイルスの再流行による民間消費の減少や、車両用半導体の供給不足、建設資材の需給の不均衡などがボトルネックになったと説明。また、4%の年間成長率の達成には、第4四半期に前期比1.04%の成長が必要とし、4%の成長率も達成可能だとした。

(向野文乃)

(韓国)

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