2021年1~9月のASEAN主要6カ国の貿易総額は25.1%増

(ASEAN、タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム)

バンコク発

2021年11月18日

ASEAN主要6カ国(タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム)の2021年1~9月の貿易統計が出そろった(注)。ジェトロが集計したところ、6カ国の1~9月の貿易総額は前年同期比25.1%増の2兆3,392億ドルと拡大し、貿易収支は18.8%減の766億ドルに縮小した(添付資料表1および表2参照)。輸出総額は23.0%増の1兆2,079億ドル、輸入総額は27.5%増の1兆1,313億ドルとなった(添付資料表3および表4参照)。

ASEAN主要6カ国の輸出の推移をみると、2021年3月からはおおむね横ばいとなっている(添付資料図1参照)。輸入についても、2021年3月から1,200億~1,300億ドル付近の高い水準で推移している(添付資料図2参照)。輸出入とも、新型コロナウイルスの発生前を上回る水準で拡大している。

各国別にみると、2021年1~9月の輸出はいずれの国も前年同期比2桁増と好調で、中でもインドネシアは42.3%増と突出して高くなっている。特に、石油・ガスや鉱物資源などの輸出が増大している。2019年の同時期と比べても高い水準だ。

輸入については、エネルギー・資源価格や原材料価格の上昇により、6カ国とも前年同期比で20~30%台の伸びとなっている。結果的に、輸入の増大幅が輸出よりも大きいため、貿易収支は悪化しており、ベトナムは貿易赤字に転じた。

(注)各出所は以下のとおり。タイ:商務省、マレーシア:統計局、インドネシア:中央統計庁、シンガポール:統計局、フィリピン:統計庁、ベトナム:税関総局。

(北見創)

(ASEAN、タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム)

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