現代自動車、第3四半期の営業利益が黒字転換

(韓国)

ソウル発

2021年11月02日

韓国の現代自動車は10月26日、2021年第3四半期(7~9月)の業績(連結ベース)を発表した。売上高は前年同期比4.7%増の28兆8,670億ウォン(約2兆8,001億円、1ウォン=約0.097円)、営業利益と当期純利益はそれぞれ1兆6,070億ウォン、1兆4,870億ウォンとなった(添付資料表1参照)。

同社は「営業利益は、販売台数の減少にもかかわらず、プロダクトミックスの改善と品質コストの減少により増加した」「高級セダンのジェネシスとスポーツ用多目的車(SUV)など高付加価値車の販売拡大が収益性改善につながった」としている。

世界市場の販売台数は、前年同期比0.3%減の102万2,000台だった。内訳は、北米が8.1%増の24万台、西欧が4.2%増の15万2,000台、インドが21.3%増の14万8,000台と好調だった。一方、中国は17.9%減の9万5,000台、ロシアは18.5%減の4万1,000台、韓国国内は22.3%減の15万5,000台となった(添付資料表2参照)。同社は、国内販売の減少について、半導体供給不足による生産減少などを主な要因として挙げた。

今後の展望について、同社は「主要国の景気回復と新型コロナウイルス感染状況の改善よる需要回復が見込まれるものの、世界的に半導体供給の正常化が遅れ、生産に支障が生じるなど厳しい経営環境が続く」とみている。

また、2021年に販売開始したIONIQ5とジェネシスGV60などのE-GMP(注)基盤の電気自動車を含むエコカーの販売を持続的に拡大し、世界の自動車市場での電動化リーダーシップを固めていく計画とした。

(注)Electric Global Modular Platformの略。現代自動車グループの電気自動車専用モジュールプラットフォーム。

(柳忠鉉)

(韓国)

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