条件付きでワクチン接種未完了の外国人でも入国が可能に

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年11月17日

アルゼンチン政府は11月10日、保健省決議第2948/2021号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布し、新型コロナワクチン接種を完了していない非居住者の外国人の入国を認める例外措置を発表した。なお、政府は行政決議1064/2021号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに基づき、入国14日前までに2度のワクチン接種を完了した全ての外国人に対し、強制隔離なしでの入国を11月2日から認めていたが、これがさらに緩和される。

ワクチン接種が未完了で入国を求める非居住者の外国人は、居住地のアルゼンチン領事館で事前手続きを行い、以下の条件を満たす必要がある。

  1. 家族訪問目的のアルゼンチン人または居住者の直系親族(子供、両親、配偶者)または同居人であること。求められる書類は、婚姻・出生・シビルユニオン・同棲(どうせい)証明書、親族のアルゼンチン国籍身分証明書。
  2. 商用または教育目的の非居住者、スポーツ選手・スポーツイベントへの参加者、外交官や公務目的の公務員であること。必要書類として、雇用主または商業関係者発行の渡航目的を証明するレター。公務の場合は、国の機関が発行した公式文書。教育機関またはスポーツイベントの主催者による招待状など。
  3. パーマネントまたはテンポラリービザを取得した者であること。

提出書類は全てアポスティーユ(公印確認)とともに、パスポートのコピー、旅行予定日の申告などの提出が求められる。入国後の最低14日間は、入国を許可した証明書を携行しなければならない。

なお、入国条件は、オンラインでの宣誓供述、出国前72時間以内に実施したPCR検査の陰性証明書の提出、新型コロナウイルス対応の医療保険加入が引き続き求められる。

保健省は、今回の入国措置緩和の理由として、感染状況が大幅に改善し、ワクチン接種率も60%を超えたことなどを挙げた。全国の感染状況は、10月中旬に1日当たりの感染者数が約700人まで減少して以降、1日平均約1,100~1,300人にとどまっている。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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