タイの菜食週間、10月6日から14日まで開催
(タイ)
バンコク発
2021年10月05日
2021年のタイの菜食週間(タイ語名:ギンジェー)が10月6~14日に開催される。この週間は主に中国系タイ人の間で年に1度行われる慣習で、期間中は身を清めるため、肉類や牛乳、卵、酒類のほか、魚醤(ぎょしょう、ナンプラー)を含む味付けの濃い調味料や、ニンニク、ネギ、パクチーなど香りの強い野菜の摂取を避ける。スーパーマーケットや屋台などでは「齋」(さい:心身を清めて飲食を慎むこと)の文字がついた黄色の旗を立て、菜食食品を販売するところが多い。菜食メニューを追加するレストランがあったり、菜食インスタント食品といった期間限定品が発売されたりもする。また、肉の代替タンパク質として、大豆を加工したものを用いたタイ料理もこの時期に味わうことができる。
現地のカシコン銀行の調査によると、2021年の菜食週間の経済効果は36億バーツ(約118億8,000万円、1バーツ=約3.3円)と見込まれ、前年より8.2%下回る見込み。同調査のアンケート(有効回答数は不明)によると、バンコクでは菜食週間に参加するとの回答者は55%で、同調査の分析では、新型コロナウイルス感染拡大防止策によって不要不急の外出を控え、菜食食品を購入することが難しくなったことなどから、前年の57%より減少している。
例年はタイ各地で菜食週間の祭りが行われるが、今回は新型コロナ感染拡大により、バンコクのヤワラート通り(中華街)の菜食祭などの開催は中止となった。
(谷口裕基、ウォンパタラクン・ヤーダー)
(タイ)
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