2期目のアビィ首相が組閣、主要閣僚は留任、野党から登用も

(エチオピア)

アディスアベバ発

2021年10月08日

エチオピアのアビィ・アフメド首相が10月6日に組閣した。デメケ・メコネン副首相兼外相(再任)以下、22人を任命し、連邦代表議会(上院)と人民代表議会(下院)の両院が承認した。経済活動に影響する主要閣僚では、アフメド・シデ財務相、ラキ・アヤレウ歳入相、オマル・フセイン農業相、ダグマウィット・モゲス運輸物流相(運輸省から改組)、メラク・アレベル工業相(貿易産業省を分割改組)などが留任した。新設の貿易・地域協力相には、ゲブレメスケル・チャラ元建設国務相が就いた。

目下の課題の新型コロナウイルス感染対策には、リヤ・タデッセ保健相が留任した。一時停戦中のティグライ州の武力衝突に対応する防衛相には、アブラハム・ビレイ前ティグライ州暫定政府知事を充てた。

今回の組閣では、アビィ首相が10月4日の2期目の就任式(2021年10月8日記事参照)で広範な政治参加を目指すと表明したとおり、政治任用で野党から党首級3人(注)を閣僚に迎え入れた。人口の多いオロミア州、アムハラ州、南部諸民族州に支持勢力をそれぞれ持つ野党からで、国内融和を意図した人事とみられる。閣僚に女性は8人、民族的なバランスに関しても配慮がみられる。

(注)入閣した党首級3人は、教育相のベルハヌ・ネガ「社会正義のためのエチオピア市民(EZEMA)」党首、革新・技術相のベレテ・モラ「アムハラ国民運動(NAMA)」党首、文化・スポーツ相のケジェラ・メルダサ「オロモ解放戦線(OLF)」副党首。

(関隆夫)

(エチオピア)

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