米アマゾンがプライムサービス導入、ECサイト間の競争激化

(ポーランド)

ワルシャワ発

2021年10月20日

米国のアマゾンは10月12日、ポーランドで「アマゾン・プライム・サービス」を開始すると発表した。これにより、プライム会員ならば、30を超えるカテゴリーの数百万点に及ぶプライムブランド商品の翌日配達が配送費用なしで可能になる。2021年3月2日に「Amazon.pl」の運用を開始してから約7カ月でプライムサービスの導入となった。

価格は月額で10.99ズロチ(約319円、1ズロチ=約29円)、年間だと49ズロチ。隣国ドイツの「Amazon.de」のプライム会員費(月額7.99ユーロ、年間69.00ユーロ)と比べると安価な設定になっており、ポーランド最大手のECサイトのアレグロ(Allegro)のメンバーシップ「Allegro Smart!」(月額10.99ズロチ、年間49ズロチ)を意識したとみられる。

ポーランドでは、地場のアレグロが最も人気のあるECサイトの1つだ。アレグロによると、毎月2,000万人がAllegroにアクセスしており、これはポーランドのインターネットユーザーの約80%に相当する。アマゾンの新たなサービスの導入がポーランドのeコマース市場の展望をどのように変えるかはまだわからないが、同日の株式市場はアレグロの株価が一時約6%低下し、55ズロチを下回った。

活発化するECサイトの動き

9月下旬には、シンガポールのSEAグループのECサイトのショッピー(Shopee)がポーランドで「shopee.pl」の運用を開始した。ポーランドがショッピーにとっての初の欧州進出国となった。また、中国のアリババグループのECサイトのアリエクスプレス(Aliexpress)は10月12日、ポーランド中央部のウッチ市の近くに1万平方メートルのロジスティクスハブを完成させ、中国の「独身の日」である11月11日までに操業を開始すると発表した。このハブの設立により、アリエクスプレスはポーランド国内で配達を3日以内に完了することができるようになり、ワルシャワ、ウッチ、ポズナン、クラクフ、カトウィツェなどの主要都市への翌日配達が可能になるとみられる。このハブはアリエクスプレスにとって中・東欧では初の配送センターとなり、チェコやオーストリア、スロバキア、ドイツへの商品の発送にも使用される。

地元最大手のアレグロも10月8日、地場の即日配達業者のエクスプレス・クーリエズ(X-press Couriers)を買収したと発表し、配達時間の短縮に役立てるとしている。ポーランドへのECサイト進出と投資が進むことにより、ポーランド内で消費者の商品の選択肢が広がり、配達時間の短縮化などECサイトのサービス向上が見込まれる。

(今西遼香、ニーナ・ルッベ)

(ポーランド)

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