第2四半期のGDP成長率、前年同期比12.3%

(スリランカ)

アジア大洋州課

2021年10月15日

スリランカのセンサス統計局は9月15日、2021年第2四半期(4~6月)のGDP成長率が前年同期比12.3%成長したと発表した(添付資料図参照)。プラス成長は4四半期連続。同局は「新型コロナ禍」ながらも、前年とは異なって、シンハラ・タミル元日(4月14日)を多くの人々が祝えたこと、新型コロナウイルス感染第3波のための制限措置導入があったものの、2020年よりも制限は厳格ではなく、同時期の企業活動の大半はロックダウン期間中も活動を継続できたことが成長率に寄与したと分析した。総じて、前年同期の成長率マイナス16.4%の反動増といえる。

主要産業別にGDP成長率をみた場合、農林水産業8.1%(前期6.1%)、工業22.1%(同5.5%)、サービス業7.5%(同3.0%)とそれぞれプラス成長の上、前期から成長率は加速した。農林水産業は全てのセクターが制限措置下でも事業が許可されたことが成長に寄与した。工業は顕著な成長を遂げたものの、GDPの規模は2019年の同期を下回っている。サービス業についても、統計局は前年同期の成長率が落ち込んだ反動にすぎないとして、今期の成長率は期待に見合わない水準とした。サービス業の中の「ホテル、飲食店」の成長率は、2020年第2四半期はマイナス63.6%だったが、今四半期の成長率は42.6%成長だった。

(新田浩之)

(スリランカ)

ビジネス短信 5e7bf9a4e74307ae